下部消化管内視鏡検査について

下部消化管内視鏡検査とは

肛門から内視鏡を挿入し、大腸を内部から観察する検査です。大腸粘膜を直接観察し、大腸がん、腸炎、ポリープ、憩室、痔核などの異常を診断することができます。検査中にポリープなどの病変切除や組織採取も実施できます。切除した病変は病理検査で顕微鏡を使用して良性の病変か悪性のものかどうかを判定します。

こんな症状の方には下部消化管内視鏡検査をお勧めします。

  • 便潜血検査が陽性。
  • 大腸ポリープと診断されたことがある。
  • 血縁者に大腸がんの人がいる。
  • 血便がある。
  • 便通異常がある(便秘・下痢)。
  • お腹が張った感じがする。
  • 貧血がある。

高齢化や食生活の欧米化により大腸がんになる人の数がこの30年間で約6倍に増えています。便潜血陽性の方は全体の7%くらいで大腸がんがあると言われています。大腸がんは早期に発見すればほとんど治りますので、便潜血陽性の方は必ず精密検査を受けることをお勧めいたします。

検査を受ける前に注意すべきこと

  • 下部消化管内視鏡検査を安全に行うためには、検査の障害となる便などを完全に除去しなくてはなりません。検査数日前からキノコ類や野菜などの消化されにくいものなどの摂取を控えることが必要です。

  • 心臓や脳などの病気で血液をサラサラにするお薬を服用している方、不整脈で心臓ペースメーカーを使われている方は必ず担当医師に相談して指示に従って下さい。

  • 治療後に生活の制限(飲酒、運動、旅行、重労働などの制限)を必要とする場合があります。検査計画を立てるときには、検査後の予定にもご注意ください。

当院での下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)

下部消化管内視鏡検査(大腸カメラ)は患者さまにとって、お体の負担の大きい検査になります。下剤を飲む負担、検査による負担、精神的な緊張など、それらの積み重なりにより、検査後には運動をした後のような疲労が残ります。できれば何度も検査を受けたくないのが、多くの患者さまの心情ではないでしょうか。そのため当院では、何度も検査することがないよう質の高い大腸カメラを実施することで、患者さまの負担を軽減したいと考えます。

質の高い検査を達成するために当院が考える重要なポイントは、①観察時間10分以上、②腺腫発見率20%以上、③クリーンコロンの3点になります。それぞれを以下に説明します。

① 観察時間10分以上

観察時間とは、内視鏡を大腸の一番奥まで挿入した後、"一番奥の盲腸から一番手前の肛門までの全大腸を観察する時間"のことです。当然ですが、時間をかけて大腸内をくまなく観察した場合に、観察時間は長くなります。観察時間6分以上の専門医のほうが6分未満の専門医よりも腫瘍の発見率が高かったという報告もあります。検査時間は短いほうが楽であるとは思いますが、短ければ短い分病気の見逃しも多くなってしまっては検査の意味がありません。当院では10分以上の観察時間をかけ、大腸の中を十分に観察します

② 腺腫発見率20%以上

腺腫とは癌になる可能性のあるポリープのことです。腺腫発見率の高い医師の検査と低い医師の検査とでは、検査を受けた人の将来の大腸がん発症率に差があることが報告されています。具体的には、腺腫発見率が40%の検査医と10%代の検査医では、検査の結果大腸がんによる死亡の危険は倍以上違うという可能性があるのです。アメリカのガイドラインではスクリーニング検査における腺腫発見率が男性で25%以上(女性で15%以上)ないと検査の質が不十分とされています。当院では腺腫発見率20%以上を意識して大腸内視鏡検査を行います

③ クリーンコロン

クリーンコロンとは大腸内の腺腫性ポリープを1回の検査ですべて取り除くことです。小さいポリープでも癌になる可能性のある腺腫性のポリープはすべて取り除きます。クリーンコロンを達成できた場合、その後のポリープの再発、発がん率を下げるという結果が出ています。もちろんポリープの大きさや形、個数によってはクリーンコロンを達成するのは難しいこともありますが、当院では患者さまの安全が担保されているのであれば、可能な限りクリーンコロンを目指した大腸カメラを行います

この3点は質の高い診断を行い、質の高い治療をする上で非常に重要なポイントになります。この3点を常に意識し、大腸カメラを行うことで、何度も患者さまが検査をうける負担を軽減できるものと考えます

なお当院では日帰りでのポリープ切除を行い、検査終了後、内視鏡写真を見ながら検査結果をお話し、検査レポート(写真付き)をお渡しいたします。ポリープなどの病理結果は約1週間後以降に、予約をとってお話しします。

※鎮静剤の使用について:
鎮静剤の使用により、呼吸器・循環器系の合併症を生じるリスクが高くなります(最悪、生命に影響する場合もあります)。また鎮静剤を使用した状態は、眠剤を内服した状態とほぼ同じであり、自動車やバイク、自転車の運転をすることができません。そのため当院では鎮静剤を使用した大腸カメラを基本的にはおすすめしません。しかしながら、公共交通機関やタクシーで来院される場合、送迎で来院される場合は、鎮静剤を使用して検査をすることも可能です。ご希望の方は、受診時に一度ご相談ください。

内視鏡治療の実際

内視鏡治療では、病変の形や大きさにより治療法が変わります。

ポリペクトミー

ポリペクトミー

茎のあるポリープに対する治療法です。茎の部分は腫瘍ではない為、その部分にスネアと呼ばれる円形状のワイヤを掛け通電させ焼き切ります。茎が太い場合は内部に太めの血管が存在することがある為、切除後の出血の危険性が高くなります。このようなときは事前に茎部を留置スネアと呼ばれるビニール製の糸で縛ったり、クリップにて茎部を挟み止血します。止血に使用したクリップ等は、1週間程で自然に脱落して便とともに排泄されます。

内視鏡画像

内視鏡的粘膜切除術

茎のない病変や平坦な形状のポリープに対する切除術です。

ポリープの下に局注針を用いて生理食塩水などの液体を注入(局注)し、ポリープを下から盛り上げます。つぎにスネアを正常粘膜も含めるように掛けて絞めてから、通電させ焼き切ります。局注する目的は、スネアを掛かりやすくすることと止血の効果が得られるからです。

スネアには病変の大きさに合わせて様々の円の形や大きさがありますが、この治療では一般的には2cm程度までのポリープを一回で切除可能です。病変が大きくなるほど治療後に出血や腸に穴が開く(穿孔)など合併症の危険性が高くなりますので、合併症を防ぐために切除後に縫い合わせることもあります。

内視鏡画像

大腸カメラにかかる料金


健康保険1割負担健康保険3割負担
大腸内視鏡検査のみ約2,000円約6,000円
病理組織検査あり<1ヶ所>約3,500円約10,000円
ポリープ切除約20,000円約40,000円

上記料金には投薬料などは含まれておりませんのでおおよその金額です。

クリニック案内

医院名 もとまち内科クリニック
院長 伊藤 裕也
住所 〒471-0855
豊田市柿本町7丁目66-1
診療科目 内科 消化器内科
電話番号 0565-24-8080

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